急遽テレワーク導入!の顛末記

テレワーク助成金でノートPC購入!……セットアップをどうしよう?――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(9)

テレワーク用にノートPCをセットアップする

助成金でテレワーク用のノートPCが購入できた。テレワークに向けて、セットアップしていく

 本日(6月15日)、東京の新型コロナウイルス新規感染者数が、2日続けて40人台を記録した。都内で働いている身としては気になるが、一方で「これは夜の街で検査を行ったからだ」という話もあり、やっぱり内訳が気になっている。

 ……この記事を書いている時点で、全国で緊急事態宣言が解除されてから25日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では、先月末から勤務体制が元に戻り出勤を再開。既に半月以上が経過した。

 前回紹介したように、「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」の支給が決定、今回は購入したノートPCにまつわるドタバタを紹介していきたい。

 なお、本記事では「起きたこと」をそのまま書いているため、「もっといい方法」やなんらかの勘違いが含まれている可能性もあるかと思う。あくまでも「ひとつの事例」として参考にしていただければ幸いだ。

【今回のハイライト】
ローカルアカウント作成を阻む罠(?)
どのPCにどのOfficeを入れたのか問題
BIOSでもパスワードを設定

6月4日(木):麻生大臣が「民度のレベルが違う」発言、物議を呼んだ日「ノートPCをどう運用しようか……」

「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」の支給決定通知書が届いたので、昨日は申請していた機器の一部を、見積書を取った新宿のビックロで購入。社員の人数分だけ購入したノートPCのうち、1台は店頭在庫があったので、会社に持ち帰ることができた。

配送でも良かったのだが、早くマシンを立ち上げてみたいと、その場で持ち帰ることに

 そのノートPCが今、私の机の上にある。

これから続々と届く社員の人数分のノートPCについて、どこかに保管場所を作るのか。それとも、テレワーク兼ノマドワーク用として社員に配布するのか。どちらにしてもテレワークに使うにはセットアップが必要になるので、役員に相談してみた。

【役員】 ようするに、個人用のマシンにしてしまうか、それとも必要に応じて貸し出すかの2択だよね。飛田くんは、どっちがいいと思う?

 うーん、これは難しい問題だ。

 ノートPCである以上、持ち歩き中に紛失する恐れを考えると、必要に応じて貸与する方がセキュリティは保てるだろう。とはいえ、その場合にはノートPCを返却する際に、いちいちファイルを引き上げる手間が出てくる。

 助成金でVPNルーターとNASを購入したので、ファイルをノートPCに保存しないという運用も考えられるだろう。ただ、日常的にNASにファイルを保存するとなると、容量の問題もあれば、アクセスが集中することで速度低下する恐れもありそうだ。

 利便性を取るか、それとも安全性を取るか。あとは、役員に判断してもらうことにして、セットアップは一旦見送ることに。開封の儀は翌日以降に持ち越すことになった。

6月5日(金):フジロックが今年の開催を見送った日ノートPCのアカウントについて、役員が出した答えは?

 今日も出社して仕事をしていると、役員から「ノートPCの運用の件、決めたよ」と声をかけられた。

 さっそく時間を作ってもらい、役員同席のもとでノートPCをセットアップする。後ろから見守られる中、箱を空けて、ノートPCを取り出し、電源ボタンを入れた。なかなか緊張感のある開封の儀だ。

 せっかくコルタナが話しかけてくれたので、言語、お住いの地域、キーボードレイアウトについて、全部「はい」と声で答えて設定を進めていく。次は、ネットワークの設定か。会社の無線LANは……と。

【役員】 あぁ、飛田君、今回はローカルアカウントを作成するから、ネットワークには繋げないで進めて。

 なるほど。では「インターネットに接続していません」を選択して、次の画面は……。

【コルタナ】 インターネットに接続すると、さらにいろいろな発見があります
【役員】 ……この画面っているのかなぁ?
【飛田】 何が何でもネットに繋げさせたいみたいですねぇ。

「ネットワークに接続しましょう」画面で「インターネットに接続していません」を選択

 容赦なく「制限された設定で続行する」をクリックする。Windows 10の使用許諾契約に「同意する」と声で答え……ても反応しないので、ボタンをクリック。こういう重要な選択肢については、声で反応しないようになっているのだろうか?

【コルタナ】 このPCを使うのはだれですか?

さて、いよいよアカウントの設定画面にたどり着いたようだ。まずは、管理者のアカウントを設定するため、ここは役員に操作をお願いする。

【役員】 それじゃあ、「administrator」っと……あれ?
【飛田】 どうしました?
【役員】 「administrator」というユーザー名は登録できないみたい。いかにも管理者のアカウントに見えるからかな?(*1)
【飛田】 本当だ……でも、「admin」は登録できるんですね。これいいのかなぁ。

 結局、管理者のアカウントは別の名前で登録することにした。使わなかった「admin」を、社員が利用するアカウント名にしたら面白いかなぁ……なんて思ったが、狙われやすそうなアカウントをわざわざ作ることもないと思うのでやめておく。

*1 編集部注:「administrator」というアカウントは、Windowsの組み込みアカウント名で使われているため、使用できません

ユーザー名に「administrator」と入力すると、「別のユーザー名を入力してください。」と表示された

 その後はパスワードを入力、セキュリティの質問に回答してもらった段階で、ノートPCの操作を私と交代。「サインイン方法をあえて増やす必要はない」ということで、指紋認証はパスすることにした。

 ようやく初期設定は終了だ。「これには数分かかることがあります」の画面を経て、デスクトップが表示された。

 起動した壁紙はWindows 10標準のものではなく、メーカー(ASUS)のもの。青いウィンドウズマークにはちょっと飽きていたので、これはこれで新鮮でイイ。

管理者アカウントでのセットアップが終わり、デスクトップが表示された

6月8日(月):第2次補正予算案が国会に提出された日「Microsoftアカウント」をどう考えるのか?

 先週はテレワーク用のノートPCについて、管理者用のアカウントを設定した。

 今回は社員1人ずつ1台のノートPCを割り当て、その名前のアカウントで利用してもらうことになった。引き続き役員に同席してもらい、作業を進めることにする。

OfficeのインストールにMSアカウントが必要!?

 その前に、まずは「Office Home and Business 2019」のインストールを行うことにしよう。プロダクトキーが記載されたPOSAカードに書かれた、インストール用のURLにアクセス。すると、そこに表示されたのは……

「さあ、Microsoftアカウントを使ってサインインしましょう」え………

 ……ここまでローカルアカウントでセットアップしてきたのに、まさかMicrosoftアカウントが必要になるとは。

 これは、ノートPCを利用するユーザーごとに、Microsoftアカウントを作成する必要があるのだろうか? それとも、管理者のアカウントで毎回サインインして、次々とノートPCにインストールして良いのだろうか?

 マイクロソフトのサポートに問い合わせたところ、「規約的にはどちらの方法でインストールしても問題ない」とのこと(*2)。ただ、一つのアカウントでインストールを続けると、「どのノートPCに、どのプロダクトキーが紐づけられているかが、分かりにくくなるので注意してください」という。

 これについては、Microsoftアカウントの管理画面に、アカウントに紐づけた「Office Home and Business 2019」が一覧で表示されるので、「“どのプロダクトキーが、どのノートPCで使われているか”をメモしておいてください」とアドバイスをいただいた。何らかのトラブルでノートPCを初期化するかもしれないので、表を作って管理しておく必要があるだろう。

*2 編集部注:1つのMicrosoftアカウントで最大25個までのOffice Home & Business 2019をライセンス認証できる。

Microsoftアカウントの「サービスとサブスクリプション」画面。最終的にはアカウントに紐づけた本数だけ、「Office Home and Business 2019」が複数表示されることになる

【飛田】 ということなんですけど、どうしましょうか?
【役員】 社員名で個別にアカウントを作ると、その人がいなくなった時にややこしくなるから、管理者用のMicrosoftアカウントを作ろうか

 ………目の前で“社員がいなくなった時”のことをサクッと言われてしまった(苦笑

 そっとノートPCを差し出すと、すぐに管理者用のアカウントを作ってログインしていただけたので、「ははーっ」と受け取ってプロダクトキーを入力。これで、Officeはインストールできた。……なんか、やたら疲れたけど。

ユーザーの個別アカウントもローカルで作成

 さて、マイクロソフトへの問い合わせで時間を使ってしまったので、急ぎ社員が利用するアカウントをPCに作成しよう。

 設定画面で「家族とその他のユーザー」画面を開いて、「他のユーザー」の「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリック。メールアドレスを聞いてきたが、ローカルアカウントを使うなら、ここは「このユーザーのサインイン情報がありません」だろう。さらに、次の画面で「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックする。

「このユーザーのサインイン情報がありません」を選択
「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」を選択する

 アカウントを作らせようと2度聞いてくるのは、Microsoft製品のお約束なのだろうか? とはいえ、これで無事に社員がサインイン時に利用する、新たなアカウントが作成できた。なお、この使い方だと、Windowsにサインインするユーザー(社員個別のローカルアカウント)とOfficeにサインインするユーザー(Officeインストールに使用したMicrosoftアカウント)が異なることになるが、サポートに確認したところ「ラインセンス上、この使い方で問題ない」とのこと。

 最後にBIOSでパスワードを設定。これで、BIOSとローカルアカウントで、ノートPCに2重にセキュリティを施せた。

OS起動前にパスワードを要求するよう、BIOSで設定する

 後は必要なソフトを管理者アカウントでインストールして、VPNの設定などをすれば、ノートPCを貸し出せるようになるだろう。これから続々とマシンが届くので、役員にも手助けしていただきながら、セットアップ作業を続けていきたい。

※編集部より
テレワーク導入から在宅生活の楽しみ方まで!
「在宅で仕事する時代」の情報をまとめたサイト「在宅ライフ」を公開中です。ぜひご活用ください。

飛田九十九