急遽テレワーク導入!の顛末記

「スケジュール管理やビデオ会議にも!? Amazonセールで手に入れたEcho Show 5をテレワークで使い倒す」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(124)

「Echo Dot」よりもコンシェルジュ能力がUP!

ディスプレイが付いたアレクサ端末「Echo Show 5」

 先日のブラックフライデーで67%オフと、超特価で販売されていた「Echo Show 5」。「アレクサ」と呼び掛けて利用するスマートスピーカーにディスプレイが付いたような端末で、カメラを内蔵していることから、ビデオ通話にも利用できる。

……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから263日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はこの「Echo Show 5」をテレワークで便利に使ってみた。

【今回のハイライト】
画面だけでなくカメラも搭載
映像でも予定をリマインド
カメラ映像をスマホやWeb会議に中継

11月30日(水):我が家に「Echo Show 5」がやってきた!

 ブラックフライデーに注文していた「Echo Show 5」が届いたので、さっそくセットアップを実行。「アレクサ」と呼び掛けて、声でいろいろ操作できるようになった。

 そんな、「Echo Show 5」の主なスペックはこんな感じ。

  • ディスプレイ:5.5インチ(960×480ピクセル)
  • スピーカー:モノラル(1.6インチ)
  • カメラ:2メガピクセル
  • サイズ:148×73×86mm(幅×奥行×高さ)

 我が家にすでにお迎えしていたスマートスピーカー「Echo Dot」との違いは、やはりディスプレイとカメラを搭載していることだろう。

 「Echo Dot」では「アレクサ、今日の天気は?」と話しかけても、現在の天気と気温、この後の予報を声で知らせてくれるだけだった。しかし、「Echo Show 5」なら声での通知に加えて、この後の3時間ごとの天気と気温を映像で表示してくれる。これなら、この後で傘を持って出かけるべきか、コートを着ていくべきかなどを、より的確に判断できそうだ

今日の天気と気温を声で知らせてくれるのと同時に、画面にこの後3時間ごとの予報を表示

 さらに、内臓カメラはネットワークカメラとしても使えるので、スマホで「Amazon Alexa」アプリを開けば、外出先からカメラの映像をリアルタイムで確認することが可能。ペットや小さな子供のいる家庭では、見守りカメラとしても使えるだろう。

スマホで「Amazon Alexa」アプリを開けば、外出先からでもカメラ映像をリアルタイムで確認できる
カメラはディスプレイ枠の右上に配置

12月6日(水):1週間かけて「Echo Show 5」を使ってみたが…

 「Echo Show 5」が届いてから1週間。自宅でリアルに使ってみたが、やはりディスプレイが付いているのは便利だ。筆者の環境ではアレクサのカレンダーに、仕事用のGoogleカレンダーを連携しているのだが、そのおかげで最近の予定を画面に自動で表示してくれる。

 「Echo Show 5」には基本的に現在時刻が表示されているので、時計代わりにチラ見しているのだが、そこに予定が表示されることでリマインダー代わりに使えるようになった。これまでも、「Echo Dot」が予定の開始時間前に声で知らせてくれていたが、その機能がさらに強化された感じだ。

画面には今日、明日の予報を定期的に表示してくれる
「カレンダーの通知」はデフォルトで15分前となっているが、Googleカレンダーで通知の設定をしていた場合は、そちらのタイミングに準拠する

 なお、カレンダーに登録した予定を通知するデバイスは、スマホの「Amazon Alexa」アプリから設定できる。一方、ホーム画面に表示するコンテンツについては、「Echo Show 5」の設定画面からカスタマイズが可能。デフォルトでは「最近再生した音楽」なども表示するようになっていたので、シンプルに予定と天気だけ表示するように変更しておいた。

画面に表示される情報については、「ホームコンテンツ」で指定できる

 ちなみに、筆者はリビングで仕事をするとき、「Echo Dot」でSpotifyを再生しているのだが、「〇〇〇〇の曲を再生して」などと話しかけても、思い通りの曲が再生されないことがあった。しかし、「Echo Show 5」なら「おすすめの曲」として雰囲気の似た曲を画面上で提案してくれるので、そこから聴きたい曲を再生できる。今は仕事部屋に「Echo Show 5」を置き、ほかの部屋では「Echo Dot」を使っているが、将来的には全部置き換えても良いかもしれない。

Spotifyのスキルを実行中は、曲の再生操作などをタッチ操作で行える

12月7日(木):2階にいるとインターホンが聞こえない、そんなときは……

 テレワークが始まってから自宅に居る機会が増え、宅配便の荷物などを平日にも受け取れるようになった。しかし、仕事場にしている自室は2階にあるので、リビングでインターホンの呼び出し音が鳴っても、ほとんど聞こえないので困ってしまう。

 そこで、自室の「Echo Show 5」から、リビングにある「Echo Dot」を「呼びかけ」てみた。これは、デバイス間で音声通話をするための機能で、例えば“食事の準備ができたときに、キッチンから部屋にいる家族を呼び出す”ときなどに使われている。

 この「呼びかけ」を行った状態でインターホンを鳴らしたところ、その呼び出し音をリビングの「Echo Dot」を経由して、自室の「Echo Show 5」で聞くことができた。Amazonの荷物なら配送が始まったときに通知が来るので、このタイミングで「呼びかけ」をはじめれば、リビングに誰もいないときに荷物が届いても問題ないだろう。ただし、周辺が無音な状態が続くと、通話が自動で終了されてしまうので、その場合には改めて「呼びかけ」を行う必要がある。

リビングにある「Echo Dot」に呼びかけ。リビングのインターホンだけでなく、洗濯機の効果音なども2階で聞き取れた

 なお、この「呼びかけ」機能は「Amazon Alexa」アプリからも行えるので、家の中でスマホを持ち歩いていれば、どこでも呼び出し音をチェックできる。これならアレクサ端末のない場所にいても、呼び出し音を聞き逃してしまうことはなさそうだ。

スマホの「Amazon Alexa」アプリでも、呼びかけを行うことで、リビングで鳴った呼び出し音を聞き取れた

12月8日(金):内臓カメラをZoomのWebカメラとして使ってみた

Storeアプリ版の「Amazon Alexa」をPCにインストール
「スマートホーム」のメニューから「Echo Show 5」を選択すると、内蔵カメラの映像を表示できる

 「Amazon Alexa」にはMicrosoft Store向けのアプリが用意されており、PCから「Echo Show 5」のカメラ映像を確認できる。このウィンドウをゲーム配信の要領でリアルタイムキャプチャすれば、Zoomなどのビデオ会議で、「Echo Show 5」をカメラ代わりに使うことが可能だ。

 リアルタイムキャプチャには、バ美肉キャプチャボード有効活用の回にも使った「OBS Studio」を利用。映像のトリミング指定がちょっと面倒だが、一度行った設定は保存されるので、次回からは「Amazon Alexa」と「OBS Studio」を起動すれば、すぐにビデオ会議が始められるだろう。

「OBS Studio」のソースに「ウィンドウキャプチャ」を追加
「ウィンドウ」にカメラ映像を表示しているウィンドウを指定
四隅にあるポインターを「Alt」キーを押しながらドラッグすることで、映像をトリミング。さらに、画面一杯まで拡大する
「OBS Studio」で「仮想カメラ開始」ボタンをクリック。Zoomでカメラに「OBS Virtual Camera」を指定すると、「Echo Show 5」のカメラ映像が表示されるようになった

 ただ、Storeアプリ版の「Amazon Alexa」では、カメラ映像を表示したウィンドウ上にマウスポインターを置いていないと、自動で映像が止まってしまう。ビデオ会議中はあまりマウス操作ができないので、ホストとして会議に参加するのは難しいかもしれない。

ウィンドウ上からマウスポインタ―を移動させると、カメラ映像が自動で止まってしまう

 なお、Storeアプリ版の「Amazon Alexa」では、各デバイスのアラームやリマインダーの設定ができる。PCにマイクが搭載されていれば、「アレクサ」と呼び掛けて、PCをスマートスピーカー代わりに利用することもできるので、「Echo Show 5」や「Echo dot」のユーザーならインストールしておくと何かと便利だ。

 「Echo Show 5」を仕事部屋に置いたら、予定のリマインドが行えるほか、予備のWebカメラとしても使えることが分かった。ほかにも、カメラとディスプレイには色々な使い方がありそうなので、引き続きテレワークでの利用法を探っていきたい。

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※編集部より
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飛田九十九