急遽テレワーク導入!の顛末記

「会議室をビデオ会議用に改造……、を自前でやってみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(31)

とりあえずは私物アリアリで仮組みしてみた

「ビデオ会議用の会議室」がある環境を、社長や同僚に体験してもらいたい

 前回は会議室をテレワーク向けに改造すべく、専用端末の導入を検討してみた。ただ、小規模オフィス向けとしては、ややコスト高な印象。今のタイミングでは利用できる補助金も見当たらない。

 ……この記事を書いている時点で、全国で緊急事態宣言が解除されてから200日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、スタッフが可能な範囲で出社と在宅勤務を使い分けている。その中で、ビデオ会議をよりスムーズに行うべく、今回も会議室の改良について検討してみたい。

【今回のハイライト】
ノートPCを置くだけ…は無いな
Webカメラの外付けは必須
Zoom側でカメラ映像を補正

【これまでの経緯】

緊急事態宣言が発令された4月、筆者の勤めている会社では何の準備もないまま、在宅勤務を始めることになった。仕事の環境は「デスクトップPC+メール」が普通だったため、データを外付けHDDで持ち運んだり、LINEの個人アカウントを流用したりと大混乱。その後、補助金などでNASやノートPCを導入、徐々にテレワーク環境を整えていく……

【4~8月末までの顛末はこちら】

12月7日(月):あれ、意外と必要な機材は揃っている?

 ビデオ会議用の専用端末を購入するのは難しそうなので、ひとまずは今ある機材で自作してみようと考えた。ビデオ会議を行うにあたり、最低限必要なのが以下のアイテム。

  • パソコン
  • 大画面モニター
  • Webカメラ
  • マイク
  • スピーカー

 このうち、モニターについては、会議室に常設しているものが使えそうだ。パソコンは……、一旦は手元で余っている自前のノートPCでいいか。会社からテレワーク用のノートPCを支給されて以来、すっかり利用する機会が減った。会社を探せば、同じような古いマシンが出てくるかもしれない。

タブレットに自宅からZoomを繋いで、会議に参加。会議室に常設しているモニターを、ビデオ会議用に使いまわすことに

 Webカメラは補助金で購入したものがあり、マイクが内蔵されている。あとはスピーカーだが、これもリモート通話を試した時に持ち込んだ私物が、会社にまだ置いてあった。

 ……あれ、必要なものは、もう全部揃っていた?

 「前回のリサーチは必要なかったのか」と肩を落としつつ、会議室の空き時間を確認。機材を設置する時間を予約することにする。

12月8日(火):ノートPCとカメラの配置で試行錯誤…

 会議室を予約した時間になったので、用意した機材を持ち込むことに。まずは、ノートPCの内蔵マイクとカメラ、スピーカーを使う想定で、そのままモニターに接続してみる。

モニターにノートPCを繋いだだけ…は、ちょっと無理があるか

 これでは、ノートPCがすごく邪魔だ。キーボードを操作するのが難しいし、モニター位置が高すぎて見上げることになる。このまま1時間も会議をしたら、首が死ぬほど疲れそうだ。

 やはりノートPCは適当な場所に別置きして、Webカメラは外付けのものを使うべきだろう。さっそくモニターの高さを下げて、上枠にWebカメラを装着してみる。

マイク内蔵のWebカメラをモニターの上枠に装着
ノートPCは会議室の片隅に設置。これを操作できるポジションに、会議の主催者が座る

 うん、これなら問題なさそうだ。すぐ操作ができるように、Windowsの設定でディスプレイの電源を自動で切る時間だけ設定し、スリープ設定はオフに。マシンはZoomを起動させた状態で、電源を入れたまま置いておく。これで問題なくビデオ会議ができるか、本番前に一度試しておくべきだろう。

12月9日(木):Webカメラの画角が足りない!

 昨日は自宅から会社にZoomを繋いで、会議室に設置した機器の様子を試してみたのだが、ちょっと問題があった。

 カメラの画角が足りなかったせいで、モニター前の席に座った人が全く映っていない。一方で離れた席では、ノートPCのスピーカー音量が小さすぎて、こちらの声が聞き取れていなかったようだ。

 いろいろと配置を試してみたが、カメラと席の間が50cmは離れていないと、そこに座った人が映らないようだ。机の幅には限界があるので、モニターを机から離して置くことに。さらに、スピーカーをノートPCに有線接続する。

モニターを机から50cmほど離れた場所に設置
さらにスピーカーをテーブルに置いて、声を聞きやすくする

 ただ、スピーカーとマイク(内蔵Webカメラ)の位置が近いと、ハウリングが起きるので注意が必要。スピーカーに付属のケーブルが少々短かったので、別にオーディオケーブルを用意することになった。

12月11日(金):Zoomやデスクトップも“ビデオ会議室”向けに調整

 今日はクライアントとビデオ会議。会議室からZoomに参加したところ、スムーズに会議が始められた。素晴らしい。

 ただ、会議室には外光が入らないため、カメラの映像がやや暗かった。Zoomの補正が追い付いていないようなので、設定画面から「ビデオ」を選択。「マイビデオ」の「低照度に対して調整」を「手動」に切り替え、スライダーバーを調整。顔がキレイに見えるまで映像を明るくする。

スライダーバーを調整して、カメラ映像を明るくする

 さらに、「画面の共有」機能で共有する資料を開くのにひと手間かかったので、NASのショートカットをデスクトップに作成した。必要な資料は事前にNASに保存するようにルールを決めれば、会議中に慌てずに済むだろう。

会社にあるNASのショートカットをデスクトップに作成

 設置に少々ドタバタしたが、Zoom専用の機材一式が常に起動状態にあるというのは、やっぱり便利だ。私などは心配性なので、会議前には映像や音声がちゃんと拾えているか、いちいち確認しておきたくなる。それが、機材一式を用意してからは、会議ギリギリまで安心して仕事ができるようになった。

 きちんとカメラなどを整備しておけば、ビデオ会議のクオリティを安定させることにもなるだろう。古いPCが余っていたら、ビデオ会議専用にリメイクするというのも、今後は使い道の一つになるかもしれない。

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※編集部より
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飛田九十九