自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第130回

「Fire TV Cube(第3世代)」の初期設定―テレビへのつなぎ方と「簡単セットアップ」の方法

 Amazonから新たに「Fire TV Cube(第3世代)」が発売された。本体のデザインも新しくなり、Wi-Fi 6に対応、動作速度の向上、外部HDMI入力対応など、前モデルから大きくアップデートされている。

 第128回にて、新機能などを簡単に紹介した。「Fire TV Stick」と比較して、どちらが使い方に合うかも解説しているので、まだ入手していなければ、ぜひ参照してほしい。

今回から新しい「Fire TV Cube(第3世代)」の使いこなしを実践していく

 今回からは、Fire TV Cube(以降「Cube」)実際の使いこなしを行っていこう。Fire TVシリーズのパッケージには取扱説明書が入っていないので、知らないとちょっとハマる部分もある。過去のFire TV Stick(同「Stick」)の連載とかぶる部分も多いが、セッティングから使い方のポイントまで、丁寧に紹介していくので、これから使い始める人はぜひ参考にしていただきたい。

新「Fire TV Cube(第3世代)」。全体にファブリックがあしらわれていて、家具に馴染みやすい。本体にマイクを内蔵しているので、Alexaによる音声操作を快適にするため、家具内に隠すなどはせずに、テレビの近くに置きつつ30cmは離して設置する
製品にハイスピードHDMIケーブルは同梱されていないので、別途購入しておく。Stickの場合はHDMIポートに製品を直接接続するが、ここが違いになる

HDMIケーブルは別途用意しておく必要あり

 Cubeは、テレビとの接続にハイスピードHDMIケーブルが別途必要なところがStickとの違いのひとつだ。しかもこのHDMIケーブルは標準で付属していないので注意。持っていない場合には、一緒に購入しておくようにしよう。

 Cubeの背面にある「HDMI OUT」にHDMIケーブルを接続し、テレビ外部入力HDMI端子にCubeからのHDMIケーブルを接続する。「HDMI OUT」と「HDMI IN」が同じ形状で並んでいるので、間違えないように注意だ。

 「HDMI IN」は後ほど使ってみるが、外部から機器の映像を入力する端子だ。そして、テレビのリモコンで該当する入力に切り替えておく。後はCubeに付属のACアダプターを接続すればよい。Fire TVシリーズの機器はみな同じだが、電源ボタンはなく、常にオンの状態で使用する。待機電力が気になるかもしれないが、見終わったらテレビの電源のみをオフにしておいて、Cubeはオンのままが基本的な使い方だ.

 なお、4Kテレビを所持していて4Kのコンテンツを楽しみたい場合には、HDCP 2.2に対応したHDMI入力に接続する必要がある。4KテレビのHDMI端子が全てHDCP 2.2対応しているわけではないので、テレビの取扱説明書を参照するなどして、どの端子が対応しているかチェックしておこう。フルHDのテレビや、4Kコンテンツは見ずにフルHDまでの再生でいいのならば、この手順は関係ないので無視していい。

 Cube本体は、Alexaによる音声操作に影響しないよう、テレビのスピーカーから30cm以上離して設置する。扉のある棚の中に入れてしまうのは、音をさえぎってしまうのでダメ。マイクが本体上部にあるので、できれば棚の中などでなく、上部が広く空いたテレビ台や机の上などが理想だ。そして、人がいる側に正面を向けておく。

背面の「HDMI OUT」にHDMIケーブルと付属ACアダプターを接続する
テレビのHDMI入力に接続したら、テレビの外部入力を切り替えておく

購入時に「簡単セットアップ」を選択すると設定の手間を省ける

 ちょっと話は前後してしまうが、これまでにWi-Fiに接続して使うAmazonデバイス(Echo、Fire TV、Fireタブレット、Kindle電子書籍リーダー)を使っていて、AmazonにWi-Fi接続情報を送信し登録している場合は、購入時に「デバイスをAmazonアカウントにリンクする (簡単セットアップ)」というチェックを入れておくことで、Wi-Fiの認証やアカウント情報などを登録した上で発送してくれる。

 このサービスは便利なので、自分用として複数のAmazonデバイスを使っているなら積極的に使うといいだろう。この「簡単セットアップ」は「Amazonフラストレーションフリーセットアップ」とも呼ばれている。

 もちろんセキュリティに懸念を持つ人や、プレゼント用に購入した場合は、チェックを外して購入すれば、ゼロからのセットアップにもできる。今回はチェックを入れて購入するとどうなるのかを、まずお見せしておこう。次回、完全に工場出荷状態からセットアップする方法を実践してみる。

Amazonデバイスを使っていて、Wi-Fi接続情報を登録していると、ここにチェックを入れておくことでセットアップを簡略化できる。ぜひ活用しよう

 Cubeに電源が入って、起動画面が表示されればOKだ。リモコンをリンクさせ、アップデートなどの手順を踏んでいく。

電源が入ると「Fire TV Cube」の起動ロゴが表示される
リモコンを検出する画面になる。リモコンのホームボタンを押してリンクさせる
リモコンの再生ボタンを押す
使用する言語を選択。もちろん[日本語]で。Alexaの検索も日本語になる
簡単セットアップが設定してあれば、ここで自動的に自宅Wi-Fiに接続が完了する
ネットワークにつながったので、アップデートされる
アカウント情報もWi-Fiの認証に紐付けされている。[続ける]を押すと、このCubeがアカウントに登録される
すでにほかのFire TVを使っているので、引き継ぐことができる。[復元]を選ぶと設定を引き継ぎ、[スキップ]では新規に設定を行う

 この後は、テレビとオーディオの設定になっていく。これで分かるように、簡単セットアップが設定済みだと、Wi-Fiの選択と認証、アカウントへのログインの手順を省略できるので、ほぼ何もする必要がない。

 Amazonデバイスのアップグレードの買い換えなどに、とても便利な仕組みにだ。もしも自宅Wi-FiのSSIDやパスワードを変更したときには、どれか1台の設定済みAmazonデバイスで設定を更新すると、後は自動的に更新される。これも便利だ。

 次回は簡単セットアップを使わない、初期状態からの接続を見てみよう。

今回の教訓(ポイント)

「Fire TV Cube」にはHDMIケーブルが同梱されていないので別途用意が必要
アマゾンに自宅Wi-Fiの認証情報を登録しておくと、後々便利になる

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。