自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
【使いこなし編】第79回
PS5ならWi-Fi 6ルーターにつなげよう
2021年6月17日 06:00
連載の使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、やはり自宅で過ごす時間が増え、ゲームはもとより自宅でできるエンタメ系が人気のようだ。前回はシッカリ遊びたい人向けにFire TV Stickにゲームコントローラーを接続したが、今回から、ソニー「プレイステーション 5(PS5)」を自宅Wi-Fiへつなげて活用していこうと思う。
PS5が発売されたのは2020年11月になるが、いまだに品薄状態が続いていて抽選販売が主だが、以前よりは入手しやすくなってきているようで、ようやく購入権を当てて、わが家にもやってきた。
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第79回:PS5ならWi-Fi 6ルーターにつなげよう
- 第80回:PS5を接続するWi-Fi 6ルーターを設定しよう
- 第81回:設定しておいたWi-Fi 6ルーターにPS5を接続する
- 第82回:PS5でリモートプレイのセッティングをする
- 第83回:PS5リモートプレイでスマホから遊ぶ
- 第84回:PS5のリモートプレイをWindowsやMacで楽しむ
- 第85回:PS5リモートプレイで外出先から自宅に接続して遊ぶ
- 第86回:外出先からPS5のリモートプレイができないときはDMZを設定しよう
- 第87回:Wi-Fiルーターに固定したPS5のIPアドレスを指定してDMZを設定
- 第88回:PS5リモートプレイの問題を解消! ASUSの「Open NAT」でポート開放を手軽に
- 第89回: PS5で音楽を聴こう! 「Spotify Free」が便利
- 第90回: PS5リモートプレイをモバイル回線のスマホで楽しむ
PS5は最新規格「Wi-Fi 6」に対応! 1.4倍速くなる?
PS5は、最新規格である「Wi-Fi 6」に対応しているのがポイントだ。PS5の導入を機会に、Wi-Fi 6対応のルーターへアップグレードするのもいいだろう。
Wi-Fi 6対応ルーターは、2019年あたりから普及し始め、最近では各社の普及価格帯のモデルまで出そろってきている。新たにWi-Fiルーターを買うのなら、Wi-Fi 6を選びたい。
Wi-Fi 6は「IEEE 802.11ax」とも呼ばれ、規格上の最大速度は約9.6Gbpsとなるが、スマホなどでは最大1201Mbps(80MHz幅×2ストリーム)が現実的な理論値で、PS5の速度もこれと同じだ。PCなどでは最大2404Mbps(160MHz幅×2ストリーム)の速度も利用できる。
これまでの「Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)」は2ストリームで最大866Mbps(PS4後期型およびPS4 Proはこれ)なので、およそ1.4倍程度の通信速度アップが期待できるわけだ。また、Wi-Fi 6では、多くのWi-Fi子機をつないでも、通信の安定度が高いのも特徴となっている。
セキュリティ規格「WPA3-Personal」にも対応したWi-Fi 6対応ルーターを選ぼう
Wi-Fi 6対応ルーターを選ぶ場合、PS5やスマホでの利用が主なら最大1201Mbpsの製品でも十分。多くのWi-Fi子機で同時に大量の通信をしないのであれば、PCでの利用を考えても最大2402Mbpsに対応していれば十分だろう。
PS5は、Wi-Fiのセキュリティ規格「WPA3-Personal」にも対応した。従来の暗号化方式である「WPA2-PSK」の弱点を改善することで、セキュリティの強度が向上している。最新のスマホやPCのOSでも対応済みなので、これが使えるかどうかもルーター選びの重要な点になる。
こうした製品は、1万円前後で販売されている。今回は、80MHz幅で4ストリームに対応するバッファローの「WSR-3200AX4S」を選んでみた。WPA3-Personalに加えて、フレッツ光回線の遅延を回避できる技術である「IPv6 IPoE」(IPv4 over IPv6)での接続にもしっかり対応している。
少し注意したいのは、11axでの接続が5GHz帯だけに絞られている点だ。11axは規格上、2.4GHz帯でも利用できるのだが、実際には混み合っていて、あまり実用的ではない。それでも遠くまで電波が届く利点があるので、もし利用したいなら、2.4GHz帯でも11axが使える上位モデルを選ぼう。
Wi-Fi 6ルーターとの組み合わせで十分な速度、4Kコンテンツも安定再生
ちなみにPS5は、各種VODサービスにも対応している。今後も増えていくだろうが、現時点ではYouTube、Netflix、Amazonプライムビデオ、Hulu、Apple TV、DAZN、U-NEXT、DMM.com、Twitchと、音楽配信のSpotifyを試聴できる。
ただ、消費電力が大きめなので、Fire TV Stickのような端末を持っているなら、そちらで視聴した方が省電力だ。PS5でのメリットは、余裕を持って4Kコンテンツを再生できる能力があるところ。Wi-Fi 6ルーターと組み合わせれば、十分な速度で安定した通信が行える(もちろん有線LAN接続もできる)。
光学メディアは、4K Ultra HD Blu-ray、Blu-ray、DVDを再生可能(当然ドライブのないPS5デジタル・エディションは除く)だが、録画したタイトルなどをネットワーク経由で試聴する「DLNA(DTCP-IP含む)」機能は持っていない。
この手の録画関連機能については、2021年度中「nasne」を使ってにテレビ番組を録画や視聴を可能にするアプリケーション「torne」のPS5版が提供予定なので、そちらに期待するのがいいだろう。
【今回の教訓(ポイント)】
PS5はWi-Fi 6とWPA3-Personalに対応
Wi-FiルーターもWi-Fi 6に対応した製品を選ぼう
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第36回:Amazon「Fire TV Stick」でおウチ時間を楽しく(紹介編)
- 第37回:Amazon「Fire TV Stick」をテレビに接続編
- 第38回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターを設定しよう
- 第39回:Amazon「Fire TV Stick」をつなぐWi-Fiルーターをさらに設定
- 第40回:Amazon「Fire TV Stick」の便利なリモコンアプリ設定
- 第41回:Amazon「Fire TV Stick」で動画データの通信を優先させる
- 第42回:Amazon「Fire TV Stick」など、指定デバイスの通信を優先させる
- 第43回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しもう
- 第44回:Amazon「Fire TV Stick」で4Kコンテンツを楽しめる設定編
- 第45回:Amazon「Fire TV Stick」の「ライブ」タブで生配信番組を楽しもう
- 第46回:Amazon「Fire TV Stick」をモバイルWi-Fiルーターで使ってみる
- 第47回:Amazon「Fire TV Stick」を低速モバイル回線で活用してみる
- 第48回:Amazon「Fire TV Stick」で録画したテレビ番組を視聴する
- 第49回:「Fire TV Stick」へ無料で録画番組をスマホからをキャストしよう
- 第50回:Amazon「Fire TV Stick」でレコーダーの録画番組を視聴しよう
- 第51回:Amazon「Fire TV Stick」で録画番組の再生画質をWi-Fiの状況に応じて調整
- 第52回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送する準備をしよう
- 第53回:REC-ONからPCの「PC TV Plus」へ録画番組データを転送してみよう
- 第54回:Androidスマホの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第55回:Windows 10の画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第56回:iPhoneやMacの画面をFire TV Stickにミラーリング
- 第57回:Fire TV StickでもYouTubeのキャストを楽しもう
- 第58回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクさせる準備
- 第59回:Fire TV StickとEchoデバイスをリンクし、発話で動画を再生しよう
- 第60回:Fire TV Stickの音をテレビとEchoデバイスから同時に出力
- 第61回:Fire TV Stickの音質をEcho Studioでグレードアップ
- 第62回:Echo Studioでホームシアターを再設定する
- 第63回:Echo Studioのホームシアターをステレオ化する
- 第64回:Echo StudioとFire TV Stickとスマホで音楽を楽しもう
- 第65回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで音声コントロール
- 第66回:Fire TV Stickをつないだテレビのリモコンをスマートリモコンへ登録
- 第67回:Fire TV Stickを音声で操作! 「Nature Remo」アプリとAlexaを連携
- 第68回:Fire TV Stickをつないだテレビの外部入力を音声で切り替え
- 第69回:Fire TV Stickをつないだテレビをスマートリモコンで帰宅時に自動起動
- 第70回:Fire TV Stickでスクリーンセーバーに表示する写真をAmazon Photosへ保存
- 第71回:GoogleフォトからAmazon Photosに写真を一気に移動する
- 第72回:Fire TV StickのスクリーンセーバーにAmazon Photosの写真を表示
- 第73回:Fire TV Stickでアプリが起動しやすく! メニューとリモコンがリニューアル!
- 第74回:Fire TV StickにPrimeビデオの子ども用プロフィールを紐付け
- 第75回:Fire TV Stickでゲームを楽しむ! リモコンだけでプレー可能なゲームも
- 第76回:Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
- 第77回:続 Fire TV Stickのリモコンでも遊べるオススメゲーム
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第23回:テレワーク用のネット回線、速攻で用意するならモバイル回線!その方法は?
- 第24回:スマホの回線をPCのネット接続に使う「Wi-Fiテザリング」
- 第25回:テレワークのネット回線、急いで用意する方法は?
- 第26回:テレワーク用回線にモバイル回線向けWi-Fiルーターを設定しよう
- 第27回:WiMAX 2+回線は「ハイスピード」モードで使うのが基本
- 第28回:モバイルWi-Fiルーターをウェブブラウザーで設定
- 第29回:「Nintendo Switch」をWi-Fiへ接続しよう
- 第30回:モバイルWi-Fiではデータ通信量をモニターしておこう
- 第31回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(失敗編)
- 第32回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W接続編)
- 第33回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W回線確認編)
- 第34回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W回線補足編)
- 第35回:モバイルWi-Fiルーターで「Rakuten UN-LIMIT」を使う(+F FS030W追加接続設定編)
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧
- 第1回:これから、Wi-Fi使いこなし編が始まります!
- 第2回:Wi-Fi電波の飛びを少しでも改善しよう
- 第3回:Wi-Fiルーターのアンテナで電波の飛びを改善しよう
- 第4回:Wi-Fiルーターとスマホで電波の反射効果を実験してみる
- 第5回:電波の出力は強けりゃイイってもんじゃない。
- 第6回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(チャンネル状況確認編)
- 第7回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(チャンネル設定編)
- 第8回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(Amazon Echoの5GHz帯接続編)
- 第9回:Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(iPhone編)
- 第10回 Wi-Fiルーターのチャンネル設定をチェック(モバイルWi-Fiルーターでの注意点)
- 第11回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(Wi-Fi電波強度の測定)
- 第12回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(間取り図の作成)
- 第13回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(ヒートマップの作成)
- 第14回:Wi-Fiの電波の強さを正確に把握しよう(Wi-Fiルーターの位置調整)
- 第15回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機の用意)
- 第16回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機のセットアップ)
- 第17回:Wi-Fi中継機でエリアを拡張しよう(Wi-Fi中継機の位置調整)
- 第18回:メッシュWi-Fiを活用しよう(中継機との違いと選び方)
- 第19回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-Fiをネット回線に接続)
- 第20回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-FiのSSIDを設定)
- 第21回:メッシュWi-Fiを活用しよう(メッシュWi-Fiにサテライトを追加)
- 第22回:メッシュWi-Fiを活用しよう(電波エリアはどのくらい広がった?)
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧
- 第1回:「ギガ」を減らしたくなきゃ、自宅Wi-Fiルーターを使え!
- 第2回:「Wi-Fiルーター」ってそもそもナニ?
- 第3回:Wi-Fi速度アップのキモ、複数アンテナを駆使する「MIMO」とは?
- 第4回:スマホのWi-Fi性能をチェックするには?
- 第5回:スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に
- 第6回:Wi-Fiとルーターは別のもの?
- 第7回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(1) 国内メーカーと海外メーカー
- 第8回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(2) iPhoneユーザーにはApple製品がオススメなの?
- 第9回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(3) 高性能Wi-Fiルーターの選択もアリなのか考える
- 第10回:Wi-Fiルーター開梱の儀
- 第11回:Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
- 第12回:とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
- 第13回:Wi-Fiルーターでインターネット接続設定をするコツ
- 第14回:ボタンプッシュを使ったWi-Fi接続設定を使ってみる
- 第15回:Wi-Fiの「SSID」について少し知っておきたい心がけ
- 第16回:Wi-Fiの暗号化方式・暗号化キーについて少し勉強しておきたいこと
- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
- 第18回:Wi-Fiの「SSID」ネーミングの注意点、周囲に発信しているものだということを意識しよう
- 第19回:長くランダムなWi-Fi暗号化キーを設定するコツ
- 第20回:Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法
- 第21回:“ギガ”を無駄に減らさない自宅Wi-Fiを活用する設定とは
- 第22回:新たに設定したWi-Fiルーターにうまく繋がらないときの対処法
- 第23回:家族のスマホWi-Fi接続を簡単に済ませるとっておきテク
- 第24回:新しめのiPhoneやiPad、Mac同士なら「Wi-Fiパスワード共有」が簡単
- 第25回:タッチだけでWi-Fi接続させるNFCタグをAndroidスマホで作ってみた
- 第26回:2018年夏の良コスパWi-Fi
- 第27回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格1万円前後、2018年夏の“良コスパ”お勧め製品
- 第28回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格7000円以下のお勧め製品
- 第29回:Wi-Fiルーター接続後に必ずやっておきたいこと
- 第30回:ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには
- 第31回:Wi-Fiルーターの時刻を自動で合わせる
- 第32回:スマホの時刻を自動で合わせるには
- 第33回:パソコンの時刻を自動で合わせるには
- 第34回:もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?
- 第35回:Wi-Fiが二重ルーター状態になっているかを確認するツールは?
- 第36回:Wi-Fiが二重ルーターになっているか、実際の確認方法は?
- 第37回:二重になったWi-Fiルーターをオフにするには?
- 第38回:自宅のLANでIPアドレスを固定すると便利な機器は?
- 第39回:自宅のLANでIPアドレスを固定するマイルールを決めてみる
- 第40回:ルーターでIPアドレス配布するルールを設定する
- 第41回:Wi-FiアクセスポイントでIPアドレスを固定して使うには?
- 第42回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(1):軽微なトラブルは再起動
- 第43回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(2):回線接続トラブルならサポートを
- 第44回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(3) 光回線の接続は確実に
- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
- 第46回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(2)
- 第47回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)
- 第48回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)