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【使いこなし編】第90回

PS5リモートプレイをモバイル回線のスマホで楽しむ

 連載の使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説しているが、やはり自宅で過ごす時間が増え、ゲームはもとより自宅でできるエンタメ系が人気のようだ。

 PS5が発売されたのは2020年11月になるが、いまだに品薄状態が続いていて抽選販売が主だ。とはいえ以前よりは入手しやすくなってきているようで、ようやく購入権を当てて、わが家にもやってきた。

今回は、最新アップデートで可能になった、自宅のPS5をスマホのモバイル回線経由でリモートプレイを遊んでみよう

最新システムソフトウェアで、モバイル回線経由の「リモートプレイ」が可能に

 連載の第82回から、PS5のリモートプレイを楽しむための方法を解説した。まだ、リモートプレイのセッティングをしていないなら、そちらを参考に設定しておこう。

 外出先から自宅に接続して遊びたいとき、『第85回:PS5リモートプレイで外出先から自宅に接続して遊ぶ』を掲載した時点では、Wi-Fiに接続した状態でしかアプリが起動しなかった。このため、Wi-Fi接続の環境が必須で、外出先でリモートプレイを楽しむときに、スマホでもモバイルWi-Fiルーターを使ってWi-Fi接続していた。

 だが、PS5で2021年9月15日から配信されたファームウェアの最新版「バージョン 21.02-04.00.00」へアップデートすることで、Android/iOSの「PS Remote Play」アプリから、モバイルデータ通信経由でもPS5へ接続できるようになった。今回は、これを試してみたい。

システムアップデートは[自動でインストール]がオススメ

 システムアップデートは、設定画面の[システム]―[システムソフトウェア]―[システムソフトウェアアップデートと設定]で、[アップデートファイルを自動でダウンロード]と[アップデートファイルを自動でインストール]の両方をオンにしておけば、ゲームをプレイしていない就寝時などに、勝手にアップデートしておいてくれる。

 この設定をしておけば、レストモード時に自動でシステムアップデートが行われるようになるのでおすすめだ。

設定から、[システム]―[システムソフトウェア]を開く
[システムソフトウェアアップデートと設定]の画面。最新版へアップデート済みだ
[本体情報]の画面で、[システムソフトウェア]のバージョンが「21.02-04.00.00」以上だと確認できる
ついでに、[システム]―[リモートプレイ]で[リモートプレイを有効にする]がオンになっているかも確認しておこう

 今回のように、機能アップの恩恵があるだけでなく、セキュリティも強化されることが多いので、PS5のアップデートは極力最新にしておくようにしよう。

画質[低]でもかなり遊べる。モバイル回線は大容量プランを選びたい

 では、実際にスマホからモバイル回線経由でリモートプレイを試してみよう。PlayStation Networkアカウントでのサインインも、すでに済ませている前提で進める。

 なお、PS Remote PlayアプリでPS5に初回接続してリンクしたり、DualSenseコントローラーをスマホへ接続する方法などは、『第83回:PS5リモートプレイでスマホから遊ぶ』を参考に、Wi-Fi環境で設定をしておいて欲しい。

 PS Remote Playアプリは、iOS版の「4.5.0」を用いた。アプリの[設定]画面には[モバイルデータ]という項目があるので、[モバイルデータを使用]をオンにしておこう。ストリーミングのビデオ品質も設定できるので、データ通信量と画質を天秤にかけて設定する。[標準]か[低]あたりが無難なところだろう。

「PS Remote Play」アプリで設定を開く
ここで、まず[モバイルデータ]を選ぶ
[モバイルデータを使用]をオンにしておく。データ通信量の警告画面が表示されるので、[ストリーミングのビデオ品質]を選ぶ
品質を選ぶことができる。1時間使用したときのデータ量の目安も書かれている

 リモートプレイ接続時は、ビデオをストリーミング配信で見ているのと同じようにデータを消費する。大容量のデータ通信を想定したプランで契約しているモバイル回線で利用するようにして欲しい。データ通信量を節約したいなら、[ストリーミングのビデオ品質]を[低]にしておくのがおすすめだ。

接続先を選ぶと、自宅にあるPS5への接続が始まる
モバイル回線接続のスマホでPS5に接続できた
[ストリーミングのビデオ品質]を[低]にして、一部を拡大した画面。少し粗いが十分プレイできる

 4G回線でテストしてみたが、入力がシビアなゲームでなければ問題なく遊べそうだ。4G回線のモバイルWi-Fiルーター経由で使うより、だいぶ画質もよくなっている。

 終了時やプレイの一時中断時は、PS Remote Playアプリを終了するか、PS5をレストモードにしてPS Remote Playアプリから切断しておき、無駄なギガを消費しないようにして欲しい。プレイしない時間、接続したまま放置すると、その間データを消費してしまう。

 これで、本当にスマホさえあればいつでもどこでも自宅のPS5を遊べるようになった。空き時間にいつでもゲームを遊べるので、ぜひ試してみて欲しい。PS5をまだ入手できていない友達に、DualSenseコントローラーだけを用意してもらい、試しに遊んでもらうという楽しみ方もできるわけだ。

スマホのモバイル回線でリモートプレイができるようになった。これでどこでも自宅のPS5をプレイできる

今回の教訓(ポイント)

システムソフトウェアを「21.02-04.00.00」以上にアップデートするとモバイル回線でリモートプレイできる
モバイル回線でのゲームプレイはけっこう快適

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。