自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第139回

Fire TV Cubeでデータ通信量を節約する設定をマスターしよう

 Wi-Fiの接続状況をチェックする方法を前回紹介したが、今回は、接続状況のチェックにも使ったWi-Fiのステータス表示画面から、データ通信量を抑える方法を紹介する。固定回線では必要ないと思うが、モバイルルーターなどを使っていて、データ通信量に制限がある場合に便利な機能だ。

 Amazonから2022年10月に発売された「Fire TV Cube(第3世代)」の使いこなしを、第130回から解説している。本体のデザインも新しくなり、Wi-Fi 6対応、動作速度向上、外部HDMI入力対応など、前モデルから大きくアップデートされた製品だ

今回はWi-Fi接続のデータ量を計測する設定をしてみる。モバイル回線に接続しているケースで活用してほしい設定だ

 動画のストリーム配信では、視聴している間はどんどんデータ通信している。要は「ギガ」が減っていってしまうワケになるのだが、モバイル回線で通信制限がかかってしまい、高速通信が128kbpsといった低速に制限されると、とたんに再生できなくなる。通信制限がかかっても1Mbps程度の速度で利用できる契約なら、制限下でも意外と再生できる。

 とはいえ、モバイル通信を使っている場合には、データの使い過ぎに何らかの制限がかかることが多いので、現在どの程度データ通信を使っているのかを把握しておくことは有益だ。モバイル通信では、今回紹介する設定を行っておくことをおすすめする。

自宅でもモバイル回線を使っている場合には、通信量は気にしておいた方がいい

 極力通信制限にかからずに長時間見続けたい場合には、自分の許容する範囲で再生画質を下げる設定にしておくといい。

データ通信量をカウントし、一定量に達したら通知するようにする

 前回と同様に、設定の[ネットワーク]で現在接続中のネットワーク表示でリモコンの[再生]ボタンを押して[接続ステータス]画面を表示する。続けて[詳細]で詳細画面を表示させてから、[データ使用量の監視を設定]を選ぼう。

設定から[ネットワーク]を選ぶ
現在接続中のWi-Fiを選んでいる状態でリモコンの[再生]ボタンを押す
[詳細]を選択
[データ使用量の監視を設定]を選択

 [データ使用量の監視を設定]画面で[オン]に切り替えると、使用量のカウントが始まる。ほかの設定は好みで設定しておく。[データ警告を設定]で通知の上限値を決めておこう。ただこれはあくまでも通知のみで、スマホのように通信を止める機能はない点には注意。

この画面で[オフ]になっていると思うので、リモコンの選択を押して[オン]に切り替えると、この画面になる。[データ警告を設定]を選んでみよう
[データ警告を設定]を選ぶと、データの上限(GB単位)と請求サイクル日を入力する画面になるので入力する
設定したデータの上限に達すると、[データの上限に達しました]という画面が表示される

各アプリの設定で画質を下げれば長時間視聴可能になる

 好みにもよるが、再生画質を下げておくと、同じデータ量で長い時間視聴することができるようになる。質より量を選ぶというわけだ。[ビデオ画質を設定]で設定ができるが、これはあくまでもAmazon プライムビデオの画質設定になる点には注意。

 各配信サービスでは、アプリなどで個別に設定する必要がある。Netflixの場合には、アプリから設定できないので、スマホやPCのブラウザーにてログインし、[アカウント]→[プロフィールとペアレンタルコントロール]のプロファイル別の[再生設定]にて設定しておくと反映されるようになる。これはFire TVアプリ同様、スマホのNetflixアプリからも設定できないので注意。ちょっと面倒だが、ウェブブラウザーでNetflixにログインして、アカウントの設定をする必要がある。

 これらの設定をすることで、データ量を把握しつつコントロールしながら視聴していけば、いいところでいきなり再生できず……、というような事態を予防できるはずだ。

[ビデオ画質を設定]では、Amazon プライムビデオの再生画質を設定できる。[標準画質]が一番使うデータ量が少ない
Netflixはアプリで画質の設定ができないので、ブラウザーでアカウントにログインして行う。[アカウント]→[プロフィールとペアレンタルコントロール]でプロファイルを開く
[再生設定]で[変更]をクリック
[低]にしておくと、最もデータ量を使わない設定になる。1時間あたり300MBと書かれている。[高]だとHDでも1時間に3GB消費する

【今回の教訓(ポイント)】

Fire TVでは、設定しておくことでWi-Fiの通信量を監視できる
モバイル回線を使うルーター経由で接続しているときに活用すると便利

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。