自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第92回

バッファローのWi-Fi 6ルーターで「Wi-Fi EasyMesh」を使うにはファームウェアアップデートを!

 連載の使いこなし編では、自宅Wi-Fiの電波状況を良くする方法を解説している。第91回からは「Wi-Fi EasyMesh」を使って、一軒家や複数部屋があるマンションなどを快適にするWi-Fi環境を構築してみたい。

前回に続き、「Wi-Fi EasyMesh」を使って自宅Wi-Fiのエリアを広く快適にしてみよう

ファームウェアアップデートで「Wi-Fi EasyMesh」に対応させる

 前回は、「Wi-Fi EasyMesh」の概要について解説した。ルーターなどの親機側が対応さえしていれば、メーカーを問わず相互につながるメッシュWi-Fi規格で、連載ではバッファローの対応Wi-Fi 6ルーターを使って、メッシュWi-Fiを構築していく。

 バッファローのWi-Fi 6対応ルーターであれば、これまで販売されたモデルを含め、全てWi-Fi EasyMeshに対応する予定だが、これ自体がまだ新しい規格なので、販売された時点では未対応のモデルがほとんどだった。

 これらをWi-Fi EasyMeshに対応させるためには、ファームウェアのアップデート作業が必要になる。目安として、設定トップ画面に「EasyMesh」と書かれた設定があれば、対応したファームウェアが適用されている。購入したタイミングによっては、すでに対応済みファームウェアである可能性もある。

バッファローのWi-Fi 6ルーターは、「Wi-Fi EasyMesh」に対応している。左が「WSR-3200AX4S」、右が「WSR-5400AX6S」

 Wi-Fiルーターのファームウェアアップデートはとても簡単だ。回線に接続して制御側となるコントローラーとして使う機器(通常のWi-Fiルーターと同じような使い方をする方)は、ネットにさえつながっていれば、そのまま設定画面からアップデートを行えばOK。

 一方、コントローラーへと接続するサテライト(子機)として使う側の機器は、一時的にルーターモードへ切り替えておき、コントローラーのLAN端子からサテライト側のWAN端子へケーブルを接続しておく。こうするとDHCPでインターネットへつながった状態になるので、いったんネットへつないでからアップデートを行うのが簡単だ。

 もちろん、一時的にコントローラーと交換して、直接ネットへ接続してしまってもいい。この状態でサテライトのWi-Fiか有線LANで設定画面へアクセスすれば、アップデートが行える。アップデートが完了したら、WAN側は切り離しておこう。

 もう1つ、あらかじめファームウェアをダウンロードしておいたPCをWi-Fiルーターに接続し、保存したファイルを指定してアップデートすることもできる。PC操作に慣れているなら、こちらの方法でもいいだろう。

バッファローのWi-Fi 6ルーターは、NTT東西が提供するフレッツ光回線のIPoE IPv6接続(IPv4 over IPv6)にも対応する
基本的に自動接続の[インターネット@スタート]で自動接続をしてくれる。これはIPoE IPv6で接続中のステータス画面

設定は「ファームウェア更新」で更新するだけ!

 今回使用している「WSR-5400AX6S」は「Ver.1.02」以降で、「WSR-3200AX4S」は「Ver.1.20」以降で、Wi-Fi EasyMeshへ対応している。いずれもWi-Fi EasyMeshに対応した【以降】で、適用時点で最新のバージョンを選ぶようにして欲しい。新しいファームウェアには、過去の更新分が全て含まれている。

 作業は、Wi-Fiルーターの設定画面にアクセスし、[管理]―[ファームウェア更新]で更新するだけだ。インターネット回線に接続した状態である必要がある。

 ファームウェアのアップデートは、今回のようなWi-Fi EasyMesh機能の追加だけでなく、セキュリティ上の脆弱性の修正なども行われるので、最新版を使うようにしたい。自動でアップデートがかかるように設定しておくのがベストだ。

インターネットに接続した状態でWi-Fiルーターの設定画面にアクセスし、[管理]―[ファームウェア更新]を選ぶ。[更新方法]の[オンラインバージョンアップ]を選択し、[更新実行]ボタンを押す
Wi-Fi EasyMeshに対応するバージョンかを確認し、再び[更新実行]ボタンを選ぶ。[リンク]をクリックすると更新内容を確認できる
[リンク]を選んだ際の画面。「EasyMesh機能に対応しました」と表示され、対応バージョンだと確認できる
2回目の[更新実行]ボタンを押すと、この画面になるので、そのまま待つ。本体のPowerランプ点滅中は電源を絶対に抜かないように!
そのまま待っていると起動するので、あらためて設定画面にアクセスすると、[EasyMesh]の項目が追加されたことが確認できる
[管理]―[ファームウェア更新]でもバージョンを確認しておこう。ついでに[ファームウェア自動更新機能]の項目も変更し、ボタンを押して設定を反映しておこう

 正常にファームウェアアップデートが完了できたことが確認したら、サテライトのWAN接続は切り離しておく。Wi-Fi EasyMeshを設定するまで、電源を切ってしまって構わない。

 これで準備完了だ。次回、双方をWi-Fi EasyMeshとして機能させる設定を行っていこう。

今回の教訓(ポイント)

Wi-Fi EasyMesh機能を使うには対応ファームウェアへ更新する必要がある
ファームウェアは自動更新にしておき、常に最新版を使うよう心掛けよう

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。