自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第98回

スマホの「torne mobile」でバッファロー版「nasne」の初期設定をする

 本連載では【使いこなし編】の第48回から第53回まで、Amazonの「Fire TV Stick」と、アイ・オー・データ機器の「REC-ON」シリーズを組み合わせて、録画したテレビ番組をWi-Fi経由で視聴する環境を紹介した。

 これと似ているが、バッファロー版の「nasne(ナスネ)」と、「PS5」やAmazon「Fire TV Stick」、またはスマホや「Chromecast with GoogleTV」の「torne mobile」を組み合わせて、自宅内のWi-Fi(外出先のモバイル回線でも可能)を介してテレビで視聴する方法を、これから何回かで紹介していこう。

バッファロー版「nasne」を使って、Wi-Fi内でテレビを録画視聴できる環境を構築してみよう

「nasne」はPS5/4の「torne」かスマホの「torne mobile」で初期設定! 「視聴再生機能」の購入はあわてずに

 前回からnasneのセットアップをはじめている。

 ネットワークへの接続は有線LANのみなので、自宅Wi-Fiルーターの有線LANポートにつないで電源を入れると、ルーターのDHCPサーバーによりIPアドレスが自動的に割り振られる。この状態になると、下から2つめの「IPステータスランプ」がオレンジ色の点灯になり、nasne本体側の準備は完了だ。

 今回からは、PS5/4の「torne」や、スマホ用などの「torne mobile」からの設定について、PS5を例に見ていこう。

 torneはPlayStation Store、スマホのtorne mobileは各OSのストアからダウンロードする。基本的には無料だが、テレビや録画の視聴には、有料の「視聴再生機能」を購入する必要がある。

PlayStation Storeで「torne」を検索してダウンロード

 nasneを初期設定する方法はどれでも同じなので、以降の手順を参考に進めて欲しい。スマホの初回設定設定時には一時的にモバイル回線をオフにし、自宅Wi-Fiの接続した状態にして行うと、nasneの検索時に失敗しにくい。

torneを起動して初期設定を開始。右方向キーで進める
自宅LAN内に接続したnasneが検出される。ここで認識されないときは、nasneの電源をいったん切ってから入れ直してみよう
nasneの名前を設定。将来複数台をつなぐ可能性もあるので、数字を入れておくと管理がしやすい
地域設定に続き、スキャンして地デジ、BS/CSの各チャンネルを登録していく
トルネフが現れ、「torneオンラインサービス」を超絶にオススメしてくる! ネット連携はtorneの醍醐味でもあるので、なるべく有効に。すると、属性などの設定に移る
torneオンラインサービスを有効にすると、現在人気のあるタイトルなどが分かるようになる
いったん初期設定が終わり、torneのトップ画面が表示される

 設定~番組表表示~録画予約までは無料でできるが、現在放映中の番組や、録画済みのものを再生しようとすると、「視聴再生機能」の購入が促される。1分の再生確認が可能なので、まずは確認しておこう。

 購入は、この後にさまざまな再生を行ってみるので、とにかくPS5で再生したい場合を除き、ちょっと待っておいて欲しい。視聴する環境ごとに料金が掛かってしまうので、あらかじめどれかに決めておいた方が無駄がない。

テレビアイコンを選んで番組を視聴しようとすると、購入確認が表示される
購入確認で[いいえ]、続けてテスト視聴確認で[はい]を選択すると。1分だけ再生ができるので確認しておく

 手持ちのテレビやレコーダーがDLNAとDTCP-IPでの再生に対応していれば、それを利用してもいいし、次回以降に紹介する「DiXiM Play」シリーズも有料なので、再生は汎用性のあるこちらを選んでもいい。自分がよく使う再生環境を選ぶようにすればOKだ。

録画予約で小ワザ紹介。未来の番組表では番組を選択すると即予約画面が表示されるが、現在放送が始まってしまっていると予約ができない。「△(スマホではロングタップ)」でメニューを表示させれば即時録画(や停止)が可能

nasneをアップデートして、IPアドレスの固定もしてみよう

 ここまででとりあえず録画はできるようになったが、もう少し追加の設定を見ていこう。設定画面から「nasne HOME」という本体設定に入り、本体のアップデートがないか確認しておこう。

 「最新のバージョンのnasne(ナスネ)システムソフトウェアがインストールされています」と表示された場合は、アップデート不要だ。

トップ画面で[設定]を選び、さらに[nasne設定]を選ぶ
さらに設定するnasneを選ぶと表示される画面。[nasne HOME]を選ぶ
ウェブブラウザーが起動し、nasne本体の設定画面が表示される
[nasne(ナスネ)システムソフトウェアアップデート]を開く。新しいアップデートがある場合は実行をしておこう

 最後に、設定は任意で構わないが、IPアドレスを固定しておくと動作が安定する。nasne本体の設定画面から[基本設定]―[ネットワーク設定]を選び、[IPアドレス設定]を[手動]に切り替えてから、IPアドレスの一番右側のオクテットを自宅LANで割り当てている固定IPアドレスの範囲で未割り当ての数値に設定する。

再び「nasne HOME」にアクセス。この設定は任意ではあるが、IPアドレスを固定しておくと動作が安定する。最後に[適用]ボタンを押すことを忘れないように

 自宅LANでのIPアドレス固定化については、以下の連載の第38~41回で詳しく触れているので、そちらを参照して欲しい。さまざまな機器からアクセスする録画サーバーは、IPアドレスを固定しておくといい装置の代表だ。

 この「nasne HOME」での設定は、今後も設定確認などに利用するので、表示の仕方を覚えておいて欲しい。IPアドレスを固定化を完了すると、PCやスマホのウェブブラウザーでIPアドレスを直接入力することでもアクセスできるようになる。

設定の完了後は、固定したIPアドレス(ここでは「192.168.1.12」)をブラウザーに入力すれば直接アクセスできるようになる

今回の教訓(ポイント)

「nasne」の初期設定は「torne」から行う
nasneのIPアドレスを「nasne HOME」で固定して使うと便利

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。