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【使いこなし編】第134回

Amazon「Fire TV Cube(第3世代)」をつないだテレビを「アレクサ!」で音声操作しよう

 Amazonから2022年10月27日に「Fire TV Cube(第3世代)」が発売された。本体のデザインも新しくなり、Wi-Fi 6対応、動作速度向上、外部HDMI入力対応など、前モデルから大きくアップデートされている。

メリークリスマス! 新しいFire TV Cubeでテレビ入力を音声でコントロールしてみよう

 前回まででFire TV Cubeをテレビと自宅Wi-Fiに接続し、使い始める方法を見てきた。すでに、ストリーミングメディアプレイヤーとしては問題なく使えるようになっている。

 今回は、「Fire TV Stick」シリーズにないFire TV Cubeの特徴的な機能を活用したい。Cubeは単体でAlexaによる音声操作ができ、「アレクサ!」のウエイクワードからの発話によって、テレビのオン/オフや入力切り替えができる。

 試しに、次のような音声操作をやってみてほしい。テレビで地上デジタル放送(以下地デジ)を視聴した後を想定し、どのチャンネルでもいいので地デジに切り替え、そのままテレビの電源をオフにしておこう。Cubeのリモコンをテレビの前に置いておくのは、音声コントロール時のお約束だ。

 その後、「アレクサ! テレビをつけて」と声をかけてみよう。テレビの電源が入り、少しすると自動でHDMI入力が切り替わりCubeのホーム画面(登録してあるとプロファイル選択画面)が表示されるはず。ハンズフリーで声をかけるとこの操作ができるのは、かなり便利だ。ホーム画面からは、声でタイトルを検索できることは前回実践したとおり。声かけだけで再生までスムーズに楽しめるハズだ。

簡単なセッティングで、テレビを含め音声コントロールができるようになるのがCubeのメリット

音声で入力切り替えもOK、ただしチャンネル切り替えには非対応

 ついでにテレビの入力切り替えも試してみよう。「アレクサ! 地上デジタルに切り替えて」と発話すれば、テレビの地デジ放送に切り替わる[*]。「ビーエス」や「シーエス」もOKだ。この際「~入力」と付けておけば確実。「地デジ」と略すと、うまくいったりいかなかったり、「テレビ」でも地デジに切り替わるなど、反応には少しクセがあるので、いろいろ試してみてほしい。

[*]…… 残念ながら、テレビのチャンネル切り替えには対応していない。Cubeが持つ機能よりももっと声で操作したい時には、スマートリモコンの導入を検討してみて欲しい。過去に連載で扱ったスマートリモコン「Nature Remo mini 2」などを使うと、リモコンでできることはほぼできるようになる

 テレビ放送を見ている状態にて、Cubeを接続している「HDMI1」入力に切り替えるには、「アレクサ! エッチディーエムアイいちに切り替えて」と発話すると切り替わる。もちろん接続した端子に合わせて「にー」とか「さん」とか発話すれば大丈夫。もちろん、見終わった時には声で消すこともできる。よく観察していると、「アレクサ!」のウエイクワードを発したときに、テレビが消音に切り替わることが分かる。

 リモコンの登録は以下の回で実践している。これによりエアコンのコントロールもできるようになる。

音声操作でホーム画面が表示されるタイミングを最適化しよう

 テレビをオンにしたときに、Cubeの入力に切り替わるタイミングがちょっと遅いと感じたら、設定で少し早めてみるとよい。設定は「設定を表示して」で表示してくれる。その後、少々メニューの階層が深いが、リモコン操作で[機器のコントロール]→[機器の管理]→[テレビ]→[電源コントロール]→[電源オンディレー]を表示しよう。

 ここで、テレビ電源オン後にリモコンに反応する秒数を設定する。初期値は12秒だ。これをリモコンの早戻しボタンで少し短くする。あまり短くすると切り替えがうまくいかなくなる(電源が入る前にリモコン操作の情報が送信されてしまうため)ので、5~7秒程度がいいだろう。3秒以下だと電源オン動作が遅いテレビでは失敗することが多い。この設定を短く設定してうまく動作すると、テレビの画面が映るころにはホーム画面が表示されているという状態にできる。

設定の[機器のコントロール]から設定開始
階層が深いので途中省略するが、[機器のコントロール]→[機器の管理]→[テレビ]→[電源コントロール]→[電源オンディレー]を表示させる。ここで秒数を短く設定

 なお、この電源オン操作時にCubeのホームではなく、切り替えずにテレビの設定のまま表示される方がいいという場合には、[機器のコントロール]→[機器の管理]→[詳細設定]→[電源投入時の入力]で[TVの標準操作]を選ぶ。この設定にすると、「アレクサ! テレビをつけて」で単純にテレビの電源がオンになるだけになる。これが[Fire TV Cube]に設定されていれば、自動的にCubeの入力に切り替わる。

[機器のコントロール]→[機器の管理]→[詳細設定]→[電源投入時の入力]で[TVの標準操作]を選ぶと、電源オンで単純にテレビがオンになるだけで、入力は切り替わらなくなる

 もしも、テレビ入力の切り替えがうまくいかないときには、[機器のコントロール]→[機器の管理]→[Fire TV Cube]もチェックしておくといい。ここで、Cubeをつないでいるテレビ入力端子が確認できる。

 初期セットアップで行った設定になるが、後日別のテレビに替えたときなどは、ここを切り替えれば、正常に切り替わるようになる。設定画面を表示している時にリモコンの「≡」を押すと、リモコンから入力切り替えの信号が出力されるので動作確認もできる。ただし、Cubeをつないでいない端子に切り替えると、元に戻す設定操作に難儀するので注意が必要だ。

テレビ入力の状態確認は、設定から[機器のコントロール]→[機器の管理]→[Fire TV Cube]を選ぶ
Cubeをテレビに接続しているHDMI入力が選択されていることを確認する

【今回の教訓(ポイント)】

「アレクサ! テレビをつけて」でテレビの電源が入り、ホームが表示される
ホームを表示するタイミングは設定から調整しよう

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。