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【使いこなし編】第143回

「Echo Dot」2台で組んだ「ホームシアター」の設定を見直していい音に

Amazonプライム・ビデオのWBC決勝トーナメントも楽しめる!

 Amazonの「Fire TV Cube(第3世代)」と、「Echo Dot with clock」第5世代、第4世代1台ずつを使い、ステレオサウンドを楽しめるようにしよう。前回までで、Fire TV Cubeの音を「ホームシアター」として設定した2台のEcho Dotから再生できるように設定した。今回は細かな設定をチェックし、よりよい音を楽しめるようにする。

 本コーナーでは第130回から、2022年10月に発売された「Fire TV Cube(第3世代)」の使いこなしを紹介しているが、第140回から、ここにEcho Dot with clock第5世代が加わった。さらに以前から持っていた第4世代のEcho Dotを加えて、ステレオでFire TV Cubeの音声を楽しむことを目標にしている。

 Echo Dotは近くにコンセントさえあれば設置できるので、聞きながらいろいろな位置を探ってみるといい。部屋の隅に極力離して置くと広がり感が増すし、視聴する耳の位置に合わせた高さに置くと、ダイレクト感が増すはずだ。Echo Dotのスピーカーは前方に向いて斜め45度上向きに付いている。視聴位置より少し下に置くのがベストだと思う。

Echo DotなどEchoシリーズは、電源コードさえつながれは、部屋のどこに置いてもいい
こんな感じでテレビ台などで前に設置するのが王道だ

[オーディオ形式の設定]と[リップシンクの調整]を確認する

 前回のホームシアターの設定を終えてAlexaアプリで確認すると[スピーカーグループ]に「ホームシアター」が作られているはずだ。音楽アプリなどでリモートスピーカーを選択する場合にはこれを選べばいい。ホームシアターの名前は、呼びやすいものに変更することも可能だ。

[スピーカーグループ]に[ホームシアター]が作られている
詳細を表示したところ。ここで名前を変更もできる

 続けて、Fire TV Cubeの設定画面から、[ディスプレイとサウンド]の[Alexaホームシアター]を再度表示して、[音量コントロール]が[ホームシアター]になっていることを確認しておこう。この設定であれば、Cubeのリモコンで音量調整ができる。

 さらに[オーディオ形式の設定]で、Wi-Fiにて転送するオーディオ帯域をコントロールできる。初期値は音質を優先した[高]になっているが、頻繁に途切れるような場合には[低]に設定すると、少し音質は落ちるが途切れは改善できる。

 さらに、[リップシンクの調整]もチェックしておこう。ここでは、画面と再生音とのズレを微調整することができる。配信動画を視聴していて、ズレを感じたら調整してみよう。画面に映る動くボールが着地するタイミングで音が出るのだが、このズレをリモコンの左右ボタンで調整する。

設定から[ディスプレイとサウンド]の[Alexaホームシアター]を再度表示してみよう
[音量コントロール]が[ホームシアター]になっていることを確認しておこう。これでCubeのリモコンで音量調整ができる
もし、再生中に音が途切れるようなら、[オーディオ形式の設定]で[低]に設定すると改善する
[リップシンクの調整]もチェックしておこう
[リップシンクの調整]を選ぶと、ボールがはねる動画が表示される。リモコンの左右でタイミングを合わせる

[オーディオの詳細設定]で[ダイアログエンハンサー]オンがおすすめ

 続けて、[ディスプレイとサウンド]まで戻り、[オーディオ]を表示させてみよう。ここを見るとオーディオは[Dolby Digital Plus]に設定されていることが分かる。

 ここに表示される[オーディオの詳細設定]を選ぶと、自動音量調整が利用できる。[音量の自動調整]では、異なるコンテンツ間にて音量調整をしてくれる。CMなどで、急に音が大きくなったり小さくなったりが少なくなる。[ダイアログエンハンサー]では人の声のみを聞きやすく強調してくれる。好みで設定すればいいが、どちらもを[オン]にしておくといいかと思う。

ホームシアターでは[Dolby Digital Plus]に設定される。ここは操作不要。[オーディオの詳細設定]を選んでみよう
ダイアログエンハンサーは初期値で[オフ]になっている。好みの設定でいいが[オン]がおすすめだ

 Echo Dotのホームシアターでステレオのサウンドを楽しんでみると、大きさのワリには臨場感があることに驚くと思う。低音はどうしても足りないので、音楽再生はオーディオ向けのスピーカーには負けるが、ライブ映像で会場の臨場感はイイ感じに再現できて楽しめる。

 映画やドラマでは、音楽多めのタイトルが断然楽しくなる。例えば「ベイビー・ドライバー(現時点でAmazonプライムビデオとNetflixで配信中)」みたいなタイトルだと、オープニングからのThe Jon Spencer Blues Explosionによる激しめのロックナンバー(Bellbottoms)がかかる中、暴走するスバルWRXが駆け抜けるさまをノリノリで楽しめるはずだ。

音楽多めのタイトルを、Echo Dotのホームシアターでぜひ楽しんでみてほしい

 おっと! 有料配信なんか観られないよ。ナニ言ってるんだかよくわからんぞ。という向きは、以下YouTubeリンクでチェックして見て欲しい。オープニングがノーカットで楽しめる。

BABY DRIVER - 6-Minute Opening Clip/ColumbiaPicturesPhils

 さて、本稿の執筆時点(3月13日)では、野球の祭典「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」で侍ジャパンが連勝で1次ラウンドを突破し、準々決勝に進出したことが話題になっている。Amazonのプライムビデオではこれまでの試合を見逃し配信しているので、この後の準々決勝以降の試合を楽しむためにも、今から見てみてはいかがだろうか。

 本稿の公開予定日である3月16日の19時から、イタリアとの準々決勝から予定されている。プライムビデオでは、準々決勝からの決勝ラウンドのライブ配信も行われる予定だ。球場の臨場感を、Echo Dotのホームシアターで楽しんでみてほしい。

プライムビデオでWBCの見逃し配信も楽しめる

今回の教訓(ポイント)

ホームシアターは細かな設定ができるので、適宜見直してみる
ダイアログエンハンサーは台詞が聞きやすくなるので[オン]がおすすめ

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。